どうも、今公演で演出を務めております。カイトウランマです。

そうですね。
そもそも「メゾンの泡」で映像公演を打ちたいと思って脚本を準備し、この企画を劇団に持ってきた張本人です。
とんでもないやつです。

そもそも自分自身、映像を介して見る演劇というものにどうもしっくりきていなくて、演劇は劇場という非日常的空間で行われることに意味があるのだと信じて疑わなかった人間なので、まさか自分が作る側に立つことなど全く想像していませんでした。

しかし、いざ本気で作品を創作する立場になると価値観が大きく変わってしまいました。

初めての試みで右も左も分からない状態でしたが、それでも懸命に演じてくれる役者陣を見て、それが本当に嬉しくて、舞台がオンライン上に変わったとしても、目の前で芝居をする役者はそこで役として確かに生きているんだなと、それがどうしようもなく演劇的だと稽古を見て感動した瞬間がありました。

上演形態を考える度に俺たちの演劇はどこに行ってしまったんだろうとずっと思っていましたが、役者が目の前にいて何かを語り始めれば、どうしようもなく演劇は演劇として機能をし、観ている我々に虚構を真実のように錯覚させてくるのだと。
演劇の形態を様々に検討すること自体が演劇を変化させるということではなかったのかもしれません。演劇はそんな柔らかいものではなく、我々では到底形を変えられないもので、それは決して実際に掴むことも捉えることもできないある種恐ろしいものなんだと。我々を魅了する理由も何だか分かる気がします。

変な話をしてしまいました。すみません。

最近、私の直感がこの作品はおもしろいと訴えかけてきます。我々が「今」上演すること、そしてそれを「今」観ていただくことに非常に価値のある作品です。ぜひご覧ください。