公演日誌

2025-04-07 22:00:00

思えば遠くへ来たものだ

こんにちは。

照明班・映像班所属の2回生、織部いまりです。

 

桜が咲き始め、月日の流れを否応なく感じさせられる今日この頃です。

もう大学来て一年経っちゃったんですね。

 

 

さて、新歓公演ということで、新入生の皆さまに軽く自部署の説明を。

 

まず照明班💡

 

名前の通り、舞台照明を担当します。

月光斜の特徴の一つが、カラフルでド派手な照明演出です。

公演期間の序盤は、「脚本のここの場面はこんな照明つけようぜ!」みたいな感じで照明のプランを考えたり、照明機材の点検をしたりします。

本番が近づいてくると、自分の背丈より高い脚立に乗って舞台上に照明を吊りこんだり、照明の当たり具合を調節する「シュート」という作業をしたりします。

あとは、本番中の照明のオペレーションとか、舞台裏でコードを差し替える仕事とかもあります。

 

 

続きまして、映像班📹

 

主な業務は、公演CMやYouTubeに投稿する公演のアーカイブ映像の制作です。

ところで、月光斜のCMの数々、もうご覧になりましたか?

あのカッコいい映像も、団員の手作りなのです。

私は映像班に加わってまだ日が浅いんですけど、パソコンに動画編集ソフトを入れるところから始めて、ちょっとした映像を作れるようになりました。先輩のようなレベルの高いものを作れるように、気張っていきたい所存です。

 

 

さて、部署の紹介は他のどなたかがもっと詳しく書いてくださることを信じて、ちょっと別な角度から語りたいと思います。

 

私はこの新歓公演で、初めて役者を務めさせていただくことになりました。

 

昔の自分からは、とても想像できないことです。

人生何が起きるか分からないと申しますが、本当にそうだよなと思います。

 

私は高校1年の時、とんでもなく軽い気持ちで演劇と関わり始め、なんだかんだで4年目に突入します。

それまでは実際に観劇をしたことも、ほとんどありませんでした。

『8時だヨ!全員集合!』の舞台美術が好きで、なんとなくそういうのを作れるもんだと思ってたんです。しかし、高校の弱小演劇同好会にそんなものを作る余裕と人手があるはずもなく、裏方のスタッフとして主に照明を担当していました。

 

生来の引っ込み思案の私には、役者を志すという選択肢などはなから存在せず、舞台上に身一つで飛び出していく役者たちを、オペ室から尊敬の眼差しで見ていました。そのまま大学でも演劇をやってみたいと思い、月光斜に入団しましたが、その当時も役者をやってみたいという気持ちはあまりありませんでした。

 

転機になったのは、入団して最初の夏の公演ですね。

大学から演劇を始めたばかりの同期たちが、堂々と初舞台を踏みました。

彼らが本当に楽しそうに稽古をし、カーテンコールで晴れやかな笑顔をしているのを見て、私もその世界を覗いてみたい、と思ってしまいました。

地元を離れて知り合いも誰もいない大学に来たのだし、もうやってみたいことは何でもやってみようじゃねえか、ということで。

 

 

私の経験から、新入生の皆様に申し上げたいのは、大きく二つです。

 

まず一つ目は、ほんのちょっとの「出来心」を、大事にしてほしいということです。

今まで演劇とか全然関わってこなかったけど、なんかふと気になったというそこのあなた。

その小さな引っ掛かりは、案外あなたの世界観、ひいては人生を変えるものかもしれません。

この際、それに身を任せちゃうのも、結構おもしろいんじゃないかと思うんです。

 

二つ目。

月光斜、または演劇は、あなたの「出来心」を「人生を変えた瞬間」にする力を持っていると思うんです。

いや大袈裟な、と言われるかもしれないけど。

劇団には本当に様々な分野の部署があり、それらの総力を結集して、一つの作品を創り上げます。

そうして磨いた劇の、幕が上がる直前の静かな興奮とか、終わった後にお客さんに感動してもらえることの喜びとか。

ここでしか味わえない、特別な瞬間があるんです。

 

 

長々喋ってきましたけども。

私も、演劇とかいうもののせいで、もといた場所からずいぶん遠くまで来てしまった者の一人です。

至らないところもたくさんあるでしょうが、まずは精一杯、初めての役者を務めさせていただきます。

少しでも多くのお客様に、月光斜・演劇を好きになっていただければ幸いです。

 

劇場でお会いできるのを、楽しみにしております。

 

 

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