公演日誌
面白くもない話
こんにちは、こんばんは、おはようございます
衣裳小道具班三回生一島停で御座います。
早いもので三回生となってしまいました、時間感覚と現実時間の齟齬に悩まされます。
自分が小学生の頃に見てきた立派な大人というものも、中身は案外こんなものだったのかと思うと、夢から覚めるような心地のような、箱を見ていると思ったら、その実、奥行きのない平面を見せられていたような、そんな感覚を持ちます。
決して先人たちに幻滅しているわけじゃございません、ただの感想です。
二十歳になったら大人になると思ったのに、案外中身は子供だったなんて、使い古された文句です、こんな言葉で舌を乾かしたくありません、忘れてください。
舌が乾ききるのは、血潮が乾ききった後にしたいものですね、皆さんもそうでしょう。
さて、新歓というわけで、私が所属している衣装班について、ちょろっと説明をいたします。
衣装小道具班とは、その名の如く、衣装を作るのが主な仕事です。衣装のデザインから購入・作成まですべて行います。
衣装というものは、役者を直接飾り付けることが出来ます。
やりがいという言葉は近年忌避されがちでございますが、やりがいがございます。
メイクも衣装班が担当いたします。
役者の魅力をより引き出すことが、我らの仕事にございます。
衣装のデザイン、作成や手芸、メイクに興味のある方は、是非、是非ともごひいきに。
今公演は芸術家たちの物語です。
芸術は素晴らしいものです。
決して見る事の出来ない他人の頭の中の一片を覗いている気分にさせてくれますし、未完成であっても完成体としてこの世にあれる唯一のものだったりするからです。
一番素晴らしいのは、人間が生きる上では全く必要にならないという部分です。
それは知性が社会の歯車となっている時代、歯車に成れなかった爛れた人間にも、存在理由を与えてくれます。
人間なんていつ腐敗するかわからないのですから、ドロドロになった後にも選択肢があるというのは良いものです。
芸術は、人間の理性がもたらした数少ない功績でしょう。
さて、私事ですが、最近身体にガタが来ました。
こんなことを言ったら人生の先輩方に、若いのに何を言っているんだ小童が、と怒鳴られてしまいそうですが、如何せん身体が弱いものでして、不眠症と過敏性胃腸炎と尿管結石etc.を併発しております。
病名を見たら私いくつなんだって話です、そしてこんなうれしくないetc.は初めてです。
最初は全ての病名を書こうとしたんですが、呪われたカルテみたいな日誌になったので止めました。
二十歳なんだから、少しは私の身体も頑張ってほしいものです。
こんな身体なのに知的欲求は尽きないものでして、興味のあることをすべて行ってきた結果、授業はパンパンに詰まってしまっています。純粋に忙しいです。
このままじゃいつ死ぬかわかりません。
笑えるけど笑えませんね。
こんな私が参加している公演ですが、是非見に来てください。
お待ちしております。