公演日誌

2024-10-14 19:00:00

月光矢の如し

どうもこんにちは。

稽古以外は大体睡眠、今公演では高山右近を務めます、華那多です。# かなたとよみます

どうぞ、よろしくお願いします。

 

卒業公演ですね。

今公演をもって日誌を書くのも4回目になりますが、いつも以上に何を書いたらいいのだろうか、と考えあぐねています。

過去の自分は何を書いていたかな、と読み返してみたのですが、去年の冬に、「大切なものはいつも失ってから気づく」的なことを書いてました。かっこつけてますね。

でも本当にその通りで、私はいつも実感が遅れてやってくるタイプです。特に月光斜での活動は、忙殺されて気付けば終わっていた、なんてことがよくあります。

なので今回は、今公演こそは、後悔のないように一日いちにちを大切に噛み締めよう。そんなことを公演のはじめに決意しました。

 

結果。

気づいたら今日。

 

公演期間は残り2週間を切り、通し稽古が連日行われ、役者は最後の追い込みに入り、宣美も最後の繁忙期に入り、映像も──。

はい。お察しのとおりです。公演を全力で駆け抜けながら噛み締めるなんて器用な芸当は、私にはできませんでした。なんとも不甲斐ない。

 

でも、前回の日誌のときと異なるのは、

『卒団する実感がある』

ということです。

会議や稽古前のトレーニング、発声、役者同士のすり合わせ、なんならみんなでご飯を食べて他愛ない雑談をしている時にさえ、ふと

「あぁ、この時間はあと少しで終わってしまうんだな」よぎることがあります。

その度にとてつもなく寂しくなり、涙が出そうになります。でも、それはとても幸せなことだと、そう思います。

 

これまでの人生で、ここまで想いをかけたことがあったでしょうか?これから先、ここまで想いをかけられるものに出逢えるでしょうか?

 

そんなことを考えてしまうくらい、月光斜は私の全てです。全て、でした。

 

 

先輩。

あなた達に憧れて、追いかけて始まった月光斜人生。よく躓く私に、何度も手を差し伸べてくれてありがとうございました。

 

後輩。

頼りない先輩でごめんね。隣で一緒に笑ってくれて、背中を押してくれて、ありがとう。

 

同期。

ここまで一緒に走ってくれて、ありがとう。

歩幅はバラバラだったかもしれないけど、ここぞという時に揃う足並みが、頼もしかった。

あなた達の同期でいられたことを心から誇りに思います。

 

お客様。

数ある劇団の中から『劇団月光斜』を見つけてくださり、ありがとうございます。私が去った後も、月光斜は続いていきます。願わくば、これからの月光斜もどうぞよろしくお願いします。

そして10月25日、26日、27日。

120分という短い時間ですが、皆さまと同じ時間を過ごせたらと思っています。

小ホールで、お待ちしています。

 

4年。

これからも続く長い人生の中で、たったの4年。されど、4年。大切な大切な時間でした。

 

居場所をくれてありがとう。

"華那多"でいさせてくれてありがとう。

さようなら。

 

華那多

 

IMG_4777.jpg

Today's Schedule