公演日誌
最後の瞬間まで
みなさんこんにちは、杏月優香です。
公演日誌を書くのはこれで6回目になります。多分最多じゃないでしょうか。文章書くの苦手なんですけどね。
私の拙い文章に毎度お付き合いいただきありがとうございました。これが最後の公演日誌になります。
卒業公演。
冬公演の時はなかなか引退の実感がわきませんでしたが、全ての物事に「最後」が付く今回は、嫌と言うほど「卒団」の意識があります。
最後はやりたいこと、やり残したこと全部やって卒団する!と意気込んで迎えた今公演、気づけばもう通し週も折り返しを過ぎ、あと3日で稽古も終わり。
もうすぐ「最後」の本番週、小屋入り期間です。
今公演『月を悉す』は、間違いなく私が経験した公演の中で一番の熱量の公演です。
演出が公演始動時に掲げた「まだ見たことのない景色を全員で見よう」のスローガンのもと、みんなで準備を進めています。
我々53期は、コロナ禍での入団でした。
始めての舞台は、カメラとマイクだけの、誰もいない客席に向かって演技をしていました。
1年後、一般来場が可能となり、初めてお客様の前で演技をして、拍手をいただくことができました。
本来あった演劇の姿を見ることができたような気がしました。
最後は満杯の小ホールで、たくさんのお客様に熱を、感動を、届ける。
みんなそれぞれの想いを胸に、今公演を走っています。
10月25日、26日、27日。全5ステージ。
皆さまの心に残る何かがありますように。ご来場を心よりお待ちしております。
この3年半、いろんなことがあって、本当に本当に濃い時間を過ごせました。
1回生の頃の私へ、迷わず月光斜に飛び込んでくれてありがとう。
ここは、私にとって大好きな、かけがえのない場所になりました。
月光斜団員としての期間は、あとほんの少し。
最後の1分、1秒まで、この時間を嚙み締めて卒団したいと思います。
沢山の思い出をありがとう。さようなら。
これからの月光斜、そして関わったすべての人に、幸多からんことを。
杏月優香